【2月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が4日に臨んだ一般教書演説の中で、米兵とその家族が久々の再会を果たす一幕があった。米国で最も格調が重んじられる場の一つで、テレビのリアリティー番組を思わせる演出だった。

 トランプ大統領は、陸軍に所属し、アフガニスタンで4度目の従軍中だというタウンゼント・ウィリアムス(Townsend Williams)軍曹の妻と子ども2人を、上下両院合同会議でのこの演説の席に招待していた。

 トランプ氏はその場に不在のウィリアムス軍曹について話し始めた。「戦争は軍人の家族に途方もない負担をかける。ノースカロライナ州フォートブラッグ(Fort Bragg)に暮らす、エイミー・ウィリアムス(Amy Williams)さんやその子どもたち2人にとってもそうだ」と語った。

「エイミーの子どもたちは何か月も父親の顔を見ていない。エイミー、あなたの家族が払う犠牲があってこそ、われわれ皆の家族が安全に、平和に暮らせている。われわれはあなたに感謝したい。ありがとう、エイミー」とトランプ氏が謝意を述べると、場内で拍手が上がった。

 息子の髪をなでるエイミーさんの腕には、娘がしがみついていた。

「だがエイミー、もう一つ伝えたい。今夜はとても特別なサプライズがある。あなたの夫は派遣先から戻ってきている。それをあなたに知らせることができてうれしい」

 状況を把握したエイミーさんは手で口を覆い、拍手はさらに大きくなった。

「彼は今夜ここに来ている。これ以上待たせるわけにもいかない」とトランプ氏が言うと、正装用の軍服姿で左胸に記章を着けたウィリアムス軍曹が、家族の後方にある階段をゆっくりと下り、腰をかがめて子どもたちを抱き締めた後、妻と抱擁を交わした。(c)AFP