【2月6日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2019-20)は5日、4回戦の再試合が行われ、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)が劇的な決勝点となるPKを終盤に決め、サウサンプトン(Southampton FC)を3-2で下して16強入りを果たした。

 12分、ジャック・スティーブンス(Jack Stephens)のオウンゴールで先制したトッテナムだったが、シェーン・ロング(Shane Long)とダニー・イングス(Danny Ings)にゴールを決められ逆転された。

 しかし78分、ルーカス・モウラ(Lucas Rodrigues Moura da Silva)が同点弾を挙げると、87分には孫が自ら獲得したPKを決めてトッテナムがホームで勝利した。

 トッテナムのジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督は、「正直になって、ベストなチームがピッチ上で敗れたと言わざるを得ない。だが、私のチームの方が一生懸命だったし、限界までとことんプレーした」と話した。

「われわれは手を焼いたが、限界までプレーしたから勝利にふさわしい。サウサンプトンはわれわれよりもフレッシュな状態だったが、選手たちは全身全霊でプレーし、ほぼすべてを出し尽くした」

 最後にFAカップを制したのが1991年にまでさかのぼるトッテナムは、3月の1週目に行われる5回戦で、不振のノリッジ・シティ(Norwich City)をホームに迎える。

 マウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)前監督の後任となり、トッテナムでの初タイトルを目指すモウリーニョ監督は、チームがまさかの敗退を免れたことに胸をなで下ろすだろう。

 チェルシー(Chelsea)を率いていた2007年を最後に、FAカップのタイトルから遠ざかっているモウリーニョ監督は、「私はとてもうまくやったと思っている。難しいことがいくつもあるチームを管理しなければならなかったから」と話すなど、自己主張の強いお決まりのスタイルで勝利の手柄を取った。

「最優先事項は勝ち上がること。チームには多くの悩みがある。ハリー・ケイン(Harry Kane)だけでなく、ジオヴァニ・ロ・チェルソ(Giovani Lo Celso)やエリク・ラメラ(Erik Lamela)の負傷についてもだ」

「きょうはチームが完全に不安定だったから、組織化するのが本当に難しかった」 (c)AFP/Steven GRIFFITHS