【2月5日 AFP】加藤勝信(Katsunobu Kato)厚生労働相は5日朝、横浜港沖で検疫を受けていたクルーズ船の乗客のうち少なくとも10人が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。

 停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス(Diamond Princess)」は、香港で下船した乗客1人の感染が確認されたことを受け、横浜港沖に停泊し、検疫が行われていた。同船には乗客乗員計3711人が乗船していた。

 加藤厚労相は記者会見で、200人以上から検体を採取し、これまでに検査結果が判明した31人のうち10人の感染が確認されたと述べた。10人は5日午前7時30分ごろから医療機関へ搬送されたという。加藤厚労相によると、残る乗客と乗組員は新型コロナウイルスの潜伏期間とされる14日間、船内での待機を要請される。

 今回のクルーズ船での感染者を除き、日本では流行の中心地である中国中部・湖北(Hubei)省武漢(Wuhan)からの帰国者を含めこれまでに約20人の感染が確認されていた。中には武漢からのツアー客と接触したバス運転手とツアーガイドなど、日本国内でのヒト・ヒト感染とみられる例も報告されている。

 映像は停泊中のクルーズ船、4日撮影。(c)AFP