【2月5日 AFP】欧州でも貧困率の高いウクライナで、年金生活者の女性に対し、ガス代を支払えないならペットの犬を売ればどうかと提案した議員が批判にさらされている。

 女性は先月31日夜に生放送された政治討論番組に電話をかけ、2000フリブナ(約8800円)の年金ではガス代を支払えないと訴えた。

 これに対し、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領率いる与党のエフヘニー・ブラハル(Yevgeniy Bragar)議員(25)が、簡単な解決策があると返答。「良い血統(の犬)を飼っているなら、売ればいい……いつでも売れるし、そうすれば楽に払える」と提案した。

 この発言はウクライナのソーシャルメディアで話題を呼び、議員をからかう投稿が相次いだ。女性は4日、AFPに対し、議員から電話で謝罪を受けたと説明。「彼を許しました。彼は若くて、自分の家族を養わなければならない」と話した。

 ブラハル議員はフェイスブック(Facebook)上に、自分は「政界の新人」であり、デリケートな質問への答え方をまだ習得できていないと投稿。ゼレンスキー大統領の報道官は、ブラハル議員の「皮肉な」発言を受けて、大統領が政府に対し対応策を命じたことを明らかにした。(c)AFP