【2月4日 AFP】2日に行われた第54回スーパーボウル(Super Bowl LIV)を制したカンザスシティ・チーフス(Kansas City Chiefs)のNTデリック・ナディ(Derrick Nnadi)は、保護犬の引き取り費用を肩代わりすることによって、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)王者に輝いた喜びを広めたいと考えている。

 米CNNによると、ナディはカンザスシティーにある動物保護団体で犬100頭以上の引き取り費用を負担する。譲渡に関わる費用は通常1頭につき約150ドル(約1万6000円)だといい、団体の広報は米スポーツ専門チャンネルESPNに対し、3日午後の時点で通常の平日のおよそ2倍となる20頭の里親が決まったと明かしている。

 ウェブサイトでコメントを発表した団体は、「保護犬の引き取り費用を支援してくれている@DerrickNnadiと共に活動できることを非常に光栄に思う」「度量の大きさに感動すると同時に、デリックのシーズンを通しての支援に感謝したい」と述べ、レギュラーシーズン中もチームが1勝するごとに1頭分の引き取り費用を負担していたナディに感謝の意を表した。

 ナイジェリア系米国人のナディは、CNNに対し「ずっと小さいころから犬がほしかった」「子どものころはペットがいなかった。両親になかなか許可してもらえなかったんだ」と話した。

 それでも大学の最後の年に念願の犬を飼い始めたといい、ロッキー(Rocky)と名付けた愛犬が「最初にすごくおどおどしていた」ことをきっかけに、「飼われているのか、シェルターにいるのかに関係なく、恐怖や孤独を感じている他の動物のことを考えさせられた」と明かしている。(c)AFP