【2月6日 CNS】中国・広東省(Guangdong)の第二人民病院の観察病棟で、2歳の強強くん(仮名)が看護師らに温かく見守られている。強強くんの両親、祖父母、兄の計5人全員が新型コロナウイルスによる肺炎にかかり、身寄りがないため、病院スタッフが診察に忙しく追われる中、チームを組んで世話を続けている。

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 強強くん一家は広州市(Guangzhou)海珠区(Haizhu)在住。最初は、武漢市(Wuhan)から広州市に来ていた祖父が1月23日に発熱。同じく発熱した父親とともに第二人民病院を訪れ、2人とも翌日、新型肺炎と診断された。その後、母親と祖母、12歳の兄も新型肺炎と診断されたが、強強くんだけ陰性だった。5人は第二人民病院に入院。病院は家族に「強強くんは私たちが面倒を見る」と伝えた。

 病院がスタッフ全員に知らせを送ると、すぐに28人の看護師が「強強くんの世話をする」と応じた。無料メッセージアプリ微信(ウィーチャット、WeChat)に「天使の愛 私たちのかわいい子」というグループを作り、交代で強強くんとおもちゃで遊んだり、携帯電話のビデオ機能で1階分だけ離れた母親と話をする手助けをしたりしている。

 同院循環器内科の冷梅芳(Leng Meifang)看護師長は「20代のママさん看護師が多く、みんな強強くんと同じぐらいの子どもがいるのです」と話す。外の世界で何が起こっている分からない強強くんは、温かく見守られながら家族との再会を待っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News