【2月24日 AFP】バブルガムピンクの風船にネオンカラーのボールプール、わくわくさせる背景──独ケルン(Cologne)で期間限定で開催された「スーパーキャンディー・ミュージアム(Supercandy Museum)」には、インスタグラマーにとって夢のような空間が広がっていた。

 しかし近年、ソーシャルメディアのユーザーには新たな波が押し寄せている。見せかけの写真よりも、より「正直」であろうとする流れだ。著名人の間でも、そうしたが動きが少しずつ見られるようになっている。

 米国の歌手デミ・ロヴァート(Demi Lovato)は、セルライトを編集していないビキニショットを投稿し、1000万近くの「いいね!」を集めた。ハリウッド女優のドリュー・バリモア(Drew Barrymore)は、「大変でそれほどかわくない」日もあるとして、泣き顔の写真を投稿している。

 インスタグラム(Instagram)は、ユーザーの精神に及ぼす影響に配慮し、「いいね!」の数を非表示にした。

 近年、ケルンのようなポップアップ展が世界中で開かれている。同展示を手がけたフランク・カルヒ(Frank Karch)氏によると、チケットの売り上げは「(前回の同展示から)著しく伸びている」という。

 カルヒ氏は「いつかはこの流行も自然消滅するだろう」と語る一方で、加工されていないありのままの写真を擁護するクリエーターの出現が、カルヒ氏のビジネスモデルの脅威になることはないと主張。ソーシャルメディアは多様化しており、全ての人にそれぞれの「ツボ」があると指摘した。

「トレンドの大局は、絵画が現れて以来ずっと変わらない。(みんな)自身のすてきな写真を撮りたいと思っている」とカルヒ氏は語った。

 映像は2019年11月撮影。(c)AFP/Michelle FITZPATRICK