【2月3日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大の影響がスポーツ界に広がる中、電気自動車(EV)で競うモータースポーツ大会「フォーミュラE(Formula E)」は2日、中国大会を3月21日に海南島(Hainan Island)で行うことを取りやめると発表した。

 海南島では2回目の開催となる予定だった中国大会だが、フォーミュラEは「コロナウイルスの感染拡大が続いているため」、ひとまず中止にすることを決断。海南(Hainan)省や三亜(Sanya)市、統括団体の国際自動車連盟(FIA)、中国自動車連盟(CAMF)と「綿密な相談の上で」決定したと発表した。

「健康への懸念が増している現状、また世界保健機関(WHO)がコロナウイルスの感染拡大を国際緊急事態と宣言したことを受けて、フォーミュラEは渡航するスタッフと大会の参加者、観客の健康と安全を第一に考え、必要な措置を講じた」

 4月19日には、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の中国GP(Chinese Grand Prix 2020)決勝が上海で行われる予定で、FIAは今後も状況を注視していくと話している。

 中部の武漢(Wuhan)で昨年末に始まった新型ウイルスの感染は、その後、中国全土のみならず世界数十か国に拡大し、本土での感染者は1万7000人、死者は360人を超えた。その中で、中国で開催されるスポーツ大会にも甚大な影響が出ている。

 サッカーでは国内リーグの開幕が延期され、バドミントンの大会や陸上の世界室内選手権(World Athletics Indoor Championships Nanjing 2020)も延期。女子ゴルフ米ツアーは大会が中止になり、複数スポーツの東京五輪アジア予選が別の国での開催に変更となっている。(c)AFP