【2月3日 AFP】国連(UN)の国際民間航空機関(ICAO)がツイッター(Twitter)で台湾との協力を拒む理由について質問したフォロワーをブロックしたことを受けて、米国務省は1日、ICAOの対応を「言語道断」と非難した。

 中国中部で発生した新型コロナウイルスの感染が拡大によって、アジア全体に懸念が広がるだけでなく、さまざまな国際機関が中国政府の圧力を受けて、ますます台湾を排除していることも浮き彫りになった。

 カナダ・モントリオールに本部を置くICAOは先月、新型コロナウイルス対策で台湾と協力すべきと提案したユーザーをブロック。

 これに対し米国務省は1日、「言語道断で容認できず、国連機関としてふさわしくない」と非難。さらに、「表現の自由は常に、加盟国の政治的不安定よりも優先されなければならない」と訴え、ブロックを解除するようICAOに求めた。

 ICAOは台湾の直接参加を認めず、中国のみを認めており、中国民用航空局(CAAC)に所属していた柳芳(Fang Liu)氏が事務局長を務めている。ICAOだけでなく、スイス・ジュネーブに本部を置く世界保健機関(WHO)も台湾の直接参加を認めず、中国のみを認めている。

 しかし新型コロナウイルスの流行を受けて、こうした国際機関への台湾の参加を認めようという声が上がった。しかし有識者らがツイッターでそう提案すると、大勢がICAOにブロックされた。

 ICAOはツイッターで、どこかの何かに関して質問した人をブロックしていないと主張。公式ウェブサイトでは、「不正確、不名誉、または攻撃的な情報に基づく質問や発言を繰り返したユーザーは、建設的な会話とは無関係とみなし、われわれのアカウントへの投稿をブロックする」と説明した。(c)AFP