【2月3日 AFP】19-20イングランド・プレミアリーグは2日、第25節の試合が行われ、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は新戦力ステーフェン・ベルフワイン(Steven Bergwijn)のデビュー戦初ゴールなどで退場者を出したマンチェスター・シティ(Manchester City)から2-0の勝利を収め、リーグ4位以内へ向けて弾みのつく1勝を挙げた。

 トッテナムは60分まではシティに圧倒されていたが、相手の決定力不足や、イルカイ・ギュンドアン(Ilkay Gundogan)のPKを止めた守護神ウーゴ・ロリス(Hugo Lloris)の活躍などで試合に踏みとどまると、シティのオレクサンドル・ジンチェンコ(Oleksandr Zinchenko)の退場をきっかけに流れを引き寄せ、ベルフワインと孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)が最初の枠内シュート2本で2点を挙げた。

 この勝利でトッテナムは順位を5位に上げ、4位チェルシー(Chelsea)との勝ち点差を4に縮めている。敗れた2位シティはリーグ戦6敗目となり、30年ぶりのリーグ優勝に迫る首位リバプール(Liverpool FC)との勝ち点差が22に開いた。

 ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は「リバプールは止められない。われわれはきょうのような試合で勝ち点を多く落とし過ぎている」とコメントした。

「サッカーはどれだけ点が取れるか、どれだけ失点を減らせるかで争うスポーツ。われわれはできる限り良いプレーをしようと努力している。数多くチャンスをつくり、ピンチを減らせば勝利に近づくと信じているからだ」「今季はこういう試合がいくつかあるが、受け入れなくてはならない」

 トッテナムを率いるジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督とグアルディオラ監督の23回目の直接対決は、これまでで最も注目度が低かったが、試合はトッテナムが深く引いて守り、シティがボール保持で圧倒するというこれまでと似た展開になった。

 その中で、シティは前半の段階で相手を引き離していてもおかしくなかったが、今季何度も見られたゴール前での決定力不足がこの試合でも顔を出した。

 一方で、ラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)がイングランド代表の同僚デレ・アリ(Dele Alli)をスパイクで踏んだにもかかわらず、退場にならない幸運もあった。モウリーニョ監督は「私はゴールライン・テクノロジー(GLT)が大好きで、同じようにビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)も愛せると思っていたのだが」「VARにはミスが多過ぎる。それでも(この勝利が)うれしいことに変わりはない」とコメントした。

 また、オランダ・エールディビジのPSVアイントホーフェン(PSV Eindhoven)から加入したばかりのベルフワインは、ルーカス・モウラ(Lucas Rodrigues Moura da Silva)のパスを受けると、胸トラップからのボレーシュートでGKエデルソン(Ederson Santana de Moraes)の守るシティゴールを破り、最高のデビュー戦を飾った。

 ベルフワインは「小さい子どもの頃からプレミアリーグへ来てプレーするのが夢だったし、デビュー戦でゴールできたなんて信じられない」とコメントしている。

 先制点から8分後には、昨季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)での対戦でも3得点を決めている孫が、タンギ・エンドンベレ(Tanguy Ndombele)のパスから低いシュートで見事に追加点を挙げ、再びシティを沈めた。(c)AFP/Kieran CANNING