【1月31日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP)に参戦するヤマハ(Yamaha)は30日、昨シーズンまでレプソル・ホンダ(Repsol Honda)に所属し、約2か月前に現役引退を発表したばかりのホルヘ・ロレンソ(Jorge Lorenzo、スペイン)を、2020年シーズンのテストライダーとして起用すると発表した。

 通算3度の総合優勝を誇るロレンソはヤマハで9年を過ごし、2016年にはドゥカティ(Ducati Team)に移籍。2019年シーズンはホンダで不本意なシーズンを送り、最終戦終了後に現役引退を発表していた。

 ヤマハのマネジング・ディレクターを務めるリン・ジャービス(Lin Jarvis)氏は、発表文の中で「ホルヘが現役を引退すると知ったとき、われわれはすぐに彼が加入できるよう提案することを検討し始めた」と記した。

「彼があの9年間でわれわれと共に成し遂げた戦績がすべてを物語っている」

「われわれは、ホルヘが完璧な一貫性と技術面での洞察力を兼ね備えた、非常に精密で意欲的なライダーだと知ることになった。そのすべてが、ハイレベルなテストライダーとして求められるものだ」

 2月初旬にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキット(Sepang International Circuit)で行われるテスト走行で、ロレンソはYZR-M1を駆る予定となっている。

 ヤマハはまた、ロレンソが今季ワイルドカードとして参戦する予定はないものの、仮に同選手がレース出場を決めればその可能性は残っていると明かした。

 ロレンソは「MotoGPの世界にとどまることや、パドックに戻ることをずっと検討していた。この役割は私にとても適していると思う」と語った。

「私はチームのこともM1のこともよく知っている。ヤマハのマシンは本当に自分のスタイルと合っていたから、『かつての自分のバイクと再会できる』のが本当に楽しみだ」

 ヤマハは29日、2021年からファビオ・クアルタラロ(Fabio Quartararo、フランス)が、7度の総合優勝を誇るバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)に代わって、ファクトリーチームのライダーを務めることも発表していた。(c)AFP