ジョコが全豪OP決勝へ、負傷も全力尽くしたフェデラーに「敬意」
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【1月31日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)は30日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第2シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を7-6(7-1)、6-4、6-3で下し、大会最多8度目の決勝進出を果たした。
四大大会(グランドスラム)通算17度目の優勝にまた一歩近づいたジョコビッチは試合後、古くからのライバルであり、けがをしながらこの一戦に臨んだフェデラーに「大きな敬意」を払った。
テニス界でも有数のライバル関係にある両者による50回目の対戦で、ジョコビッチは不安定な立ち上がりを見せたものの、負傷していた38歳のフェデラー相手に一切容赦することなくストレート勝ちを収め、近年の対戦での優位性を強固なものにした。
もう一方の準決勝からは、第5シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と第7シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)のどちらかが2月2日の決勝に進むことになるが、ジョコビッチからタイトルを奪うには途方も無い努力が必要になるとみられる。
ジョコビッチは、これまで7度進出した全豪オープン決勝では、そのすべてで優勝を果たしている。
先日の準々決勝で世界ランキング1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)がティエムに敗れたため、ジョコビッチは今回の決勝で勝利すればナンバーワンの座を奪還することになる。同選手にとっては、そうしたこともさらなるモチベーションになるかもしれない。
グランドスラムでは26度目の決勝進出となった前年王者のジョコビッチは、「ロジャーとの対戦はまったく簡単じゃない。彼は明らかにけがをしていた。彼の動きからそれが分かった。全力を尽くそうとした彼に敬意を」とコメントした。
「彼は第1セットを落とした後にメディカル(タイムアウト)を取ったが、コートに戻ると最後までプレーした。彼がベストな状態じゃなかったのは残念」
ジョコビッチが全豪オープンの準決勝でフェデラーに勝利するのは、2008年、2011年、2016年に続きこれが4回目となった。
一方、2年前の王者であるフェデラーは、フルセットにもつれこみながらも逆転勝利したテニス・サングレン(Tennys Sandgren、米国)との準々決勝で鼠径部(そけいぶ)を負傷し、今回の試合に臨んでいた。
フェデラーは試合前、右脚の上部をテーピングしている姿が会場の周辺で確認されており、棄権するかもしれないといううわささえあった。
しかし、長いキャリアの中で4度しか試合前に棄権したことがなく、1500試合以上の中で一度も途中棄権したことがないフェデラーにとってそのような選択は性分には合わず、ジョコビッチもその事実は「驚くべきこと」で、「大きな敬意を払う」に値すると述べた。(c)AFP/Martin PARRY