【1月30日 AFP】(更新)ドイツ南部ウルム(Ulm)で、未熟児5人にモルヒネを投与したとして看護師の女が逮捕された。警察が30日、明らかにした。被害に遭った新生児らの命は助かったという。

 ウルム警察のベルンハルト・ウェーバー(Bernhard Weber)署長は記者会見で、捜査員らがウルムの大学病院内の容疑者のロッカーで母乳が入った注射器を見つけ、そこから微量のモルヒネが検出されたため、29日に同容疑者を拘束したと説明した。

 生後1日から1か月で同じ病室にいた新生児らは昨年12月20日、ほぼ同時にモルヒネを投与されたとみられている。

 ウェーバー氏は「職員らが直ちに処置を施したおかげで、5人の命は何とか助かった」と述べた。

 同氏の話では、病院職員らは当初、新生児らは感染症にかかったとみていたが、尿検査で微量のモルヒネが検出されたことから、警察に通報したという。

 医師らは、被害者らに長期的な影響は残らないという見方を示している。

 ウルム検察によると、逮捕された若い看護師はまだ正式には訴追されていないが、5件の殺人未遂の罪に問われる見通し。看護師は容疑を否認しているという。

 犯行は計画的で、容疑者は自分の行為により「新生児らが死ぬ可能性があると分かっていた」と、検察はみている。(c)AFP