■結婚は誤りだった…

 地方では10代の恋愛は社会的に受け入れられないことも多く、若いカップルは駆け落ちして結婚し、自分たちの関係を正当化する必要があると感じている。また、妊娠したために結婚しなければと思う若者もいるという。未成年者が恋愛結婚する場合、正式な届け出をすることはほとんどない。

「大事なのは教育だ。性的に活発であることと結婚は同義ではないということを理解するのが重要だ」と、女性・子ども・高齢者省のクリシュナ・プラサド・ブサル(Krishna Prasad Bhusal)氏はAFPに語った。

 カルキさんは、英慈善団体「VSOネパール(VSO Nepal)」による少女同士の支援プログラム「シスターズ・フォー・シスターズエデュケーション(Sisters for Sisters' Education)」に参加している。自分の経験を共有することで他の少女たちを助けられればとの思いからだ。

 このプログラムでカルキさんは、結婚生活で虐待を受けていた17歳のアラダナ・ネパール(Aradhana Nepal)さんの「お姉さん」として、離婚し学校に戻るよう説得にあたった。

 ネパールさんが、ある少年と駆け落ちしたのは13歳の時だった。その少年のことはほとんど知らなかったが、二人の関係がうわさとなり、ネパールさんは自分の評判を守るため結婚するしかないと思ったという。

 ネパールさんは結婚してから、その少年が暴力を振るう薬物中毒者だと知った。逃げ出すまでの数か月間、夫の暴力に耐えた。

 ネパールさんはこう振り返る。「あれは誤りだった。結婚から逃げ出すことで、自分の命を救うことができた」 (c)AFP/ Paavan MATHEMA