新型コロナウイルス、潜伏期間は平均5.2日 その他流行の特徴も
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【1月30日 AFP】中国で発生した新型コロナウイルスに感染してから発症するまでの潜伏期間は、平均5.2日だとする研究結果が29日明らかになった。ただし個人差があるという。
米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル(New England Journal of Medicine)」に発表された研究は、新型コロナウイルスに関するものとしては最大規模。論文を掲載した中国の研究チームは、推定潜伏期間は「厳密ではない」と認めつつ、新型コロナウイルスに感染した患者10人を14日間にわたって医学的に観察し得られた結果だと述べた。
研究チームは、流行当初に感染が確認された患者425人を調査し、流行の基本的な特徴を特定した。まず中国中部武漢(Wuhan)市で昨年12月に最初の感染が確認されてから、感染者数は7.4日間周期で倍増しているという。
また、感染者1人から平均2.2人に感染が広がっているとも推測した。感染力としては季節性インフルエンザ(約1.3人)に近く、麻疹(はしか、12人以上)よりはかなり弱い。2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染力(3人)と同程度だという。
研究チームは2019年12月中旬以降、密接な接触によってヒト・ヒト間感染が発生していると明らかにした。さらに研究対象となった初期の感染者425人のうち半数以上の年齢は60歳以上で、15歳未満の感染者はいなかった。(c)AFP