【1月30日 AFP】米航空大手ボーイング（Boeing）は29日、2019年第4四半期決算を発表し、通期純損益が22年ぶりに赤字転落したことを明らかにした。737MAX型機の運航停止が長期化したことで売上高が減少し、費用が増加した。

【図解】2度の墜落事故を起こしたボーイング737MAX8型機

　決算報告書によると、第4四半期の純損益は10億ドル（約1090億円）の赤字、通期では6億3600万ドル（約694億円）の赤字となった。通期での赤字は1997年以来。

　737MAX型機関連で新たに生じた費用は92億ドル（約1兆円）となったが、今月、経営の安定化を目指して就任したばかりのデービッド・カルホーン（David Calhoun）最高経営責任者（CEO）は収益の改善を約束した。

　一部のアナリストは新たな費用をこの倍と予想していた。ボーイングは今回の決算で巨額の損失を計上したものの、29日の株式市場では同社株が上昇した。

　737MAX型機の運航再開について、カルホーン氏は2020年半ばに航空規制当局の認可を受けることを目指すと表明。デニス・マレンバーグ（Dennis Muilenburg）前CEOは運航再開時期についてより楽観的な見通しを繰り返し示していたことから、カルホーン氏の目標は現実的なものとして受け止められている。(c)AFP/John BIERS