【1月30日 AFP】世界保健機関(WHO)は29日、中国で発生した新型コロナウイルスが各国に拡大していることを受け、新たな緊急会合を翌30日に開くと発表し、全世界の政府に対し「行動を起こす」よう警鐘を鳴らした。

【解説】中国の新型コロナウイルス、死者についてこれまでに分かっていること

 緊急会合では「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言するかが決定される。WHOは先週、2日間にわたり開いた緊急会合でこの宣言の是非を協議したが、ウイルスに関する情報が不足しているとして、宣言を見送っていた。

 WHO健康危機管理プログラム(Health Emergencies Programme)のマイケル・ライアン(Michael Ryan)氏はジュネーブで記者団に対し「全世界が今、警戒態勢に入る必要がある。全世界が行動を起こす必要がある」と明言。国際的な公衆衛生上の緊急事態の宣言によりウイルス対策を合理化できる可能性があるとし、194か国が一面的な措置を講じれば「惨事を生む恐れがある」と警告した。

 新型コロナウイルスの感染者数は中国で6000人を超え、132人が死亡。中国の他、十数か国で68人の感染者が出ており、ドイツ、日本、ベトナムでは人から人への感染が確認されている。(c)AFP