【1月29日 AFP】イングランド・チャンピオンシップリーグ(2部)のカーディフ・シティ(Cardiff City)は28日、フランス・リーグ1のナント(FC Nantes)から獲得した直後、乗っていた小型機が墜落して帰らぬ人となったエミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)選手の事故をめぐり、フランスの検察当局に捜査の開始を求めた。

 サラ選手は1500万ポンド(約21億円)でナントからカーディフへ移籍することが決まった2019年1月、新天地へ向かうため乗っていた小型機がイギリス海峡(English Channel)にあるガーンジー島(Island of Guernsey)付近で墜落し、命を落とした。そしてその後、両クラブの間で移籍金の支払いを軸とした対立が起こっていた。

 カーディフ側はAFPに対し、独自にこの件の調査を行い、「その結果、不法行為の十分な証拠が集まったため、フランス当局が捜査を行い、ナントの代理人による移籍の手続きと、問題のフライトの手配の責任を追及する必要があると信じるに至った」と話した。そして、ナント(Nantes)の検察当局に集めた証拠を提出したことを明かした。

 さらにカーディフは、一連の出来事の「全容を把握する」ことも求めており、「今回の件で浮き彫りになった多くの疑問、わけてもサッカー界における違法なフライトの使用および選手の移籍に携わる中間者の役割に関する疑問」への答えが出ることも目指している。

 事故をめぐる状況は現在もはっきりしておらず、小型機の規格とパイロットを務めたデビッド・イボットソン(David Ibbotson)さんの資格、双方を採用した判断に関する疑問が渦巻いている。小型機を手配したのは別のパイロットで、この人物はナント側の代理人であるウィリー・マッケイ(Willie McKay)氏と息子のマーク(Mark McKay)氏の要請を受けていた。(c)AFP