【1月27日 AFP】男子テニスのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)は27日、アドバイザーとして招聘(しょうへい)していた元世界ランキング1位のトーマス・ムスター(Thomas Muster)氏との関係をわずか数週間で解消したことを明かした。

 現在開催中の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)で自身初の四大大会(グランドスラム)優勝を目指している世界5位のティエムは、今月初めにムスター氏をチームに招いた。

 新設の国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)で母国オーストリアの監督を務めたムスター氏は、ティエムのコーチを務めるニコラス・マスー(Nicolas Massu)氏と共に、今年は20週間にわたって活動する予定だった。

 しかし、ティエムは全豪オープンで8強入りを決めた直後、「何かあったわけではない。この関係を始める前にもうまくいかなければやめると話していたが、実際にそういう形になった」「簡単なことではないんだ。特に自分のような段階で完璧な要素をチームに加えるのはね」「ただ一緒にうまくいく感じがしなかったからやめた。それがすべてだ」と話した。

 一方のムスター氏は、ユーロスポーツ(Eurosport)のインタビューで「外から見たら良さそうな家があっても、実際に誰が中に住んでいるのかは分からないといった感じかな」と意味深長な発言をし、「彼(ティエム)はかなり成長したが、技術面やフィジカル面、特にメンタルの部分でまだ追いついていかなくてはいけない」と付け加えた。

「正直に言って、これからの2年間での自分の役割は見えていたが、彼がなぜ別の道を選んだのかは分からない。細かいことは話したくない」 (c)AFP