【1月27日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)の元スーパースター、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏がヘリコプターの墜落事故により死亡したショックが広がる中、ブライアント氏の存在に刺激を受けてきたNBAの仲間や他競技の選手、ファンがそのレーザー光線のような集中力と卓越した能力に思いをはせている。

【写真】ヘリコプター墜落事故の現場や検証作業の様子

 レイカーズで5度のファイナル制覇を果たし、五輪2大会で金メダルを獲得したブライアント氏は、26日にロサンゼルス郊外で起こったヘリ墜落事故により、13歳の娘ジアナ(Gianna Maria-Onore Bryant)さん他7人とともに命を落とした。

 事故の知らせを受けて、ニューヨーク・ニックス(New York Knicks)の本拠地マディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)や、ロサンゼルス空港(Los Angeles International Airport)の目印となる光の柱は、レイカーズのチームカラーのゴールドとパープルに染まった。

 テキサス州サンアントニオ(San Antonio)で行われたサンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)対トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)戦では、選手たちが試合開始直後、ブライアント氏が後年着けていた背番号24にちなみ、意図的に24秒のショットクロック・バイオレーションを犯した。

 NBAのアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは「NBAファミリーが悲嘆に暮れている」「コービーは20年間、類いまれな才能と勝利への絶対的な献身が融合したときの可能性を見せ続けてくれた」「コービーはこのスポーツ史上、最も傑出した選手の一人だ」とコメントした。

 6度のファイナル王者に輝いたレジェンドのマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏も、ブライアント氏はNBAで最も偉大な選手の一人として記憶されると話し、「言葉にならない痛みを感じる。コービーを愛していた。私にとっては弟のような存在だった」と発表している。

 現役時代、ブライアント氏とともにレイカーズを3連覇に導いた一方で、同氏との不仲でも有名だったシャキール・オニール(Shaquille O'Neal)氏も、同様に「今味わっている痛みは言葉では表せない。めいのジジ、そして弟のコービー・ブライアントを失うという悲劇が起こってしまった。二人を愛しているし、残念でならない。ブライアントのご家族、そして乗っていた方々のご家族にお悔やみ申し上げる。今はとても苦しい」と話した。