【1月27日 AFP】(写真追加)イラクの首都バグダッドにある米大使館に26日、ロケット弾が撃ち込まれ、3発が直撃した。数か月にわたって同大使館の閉鎖を求める抗議デモが行われているが、ロケット弾の直撃は今回が初めて。

 この攻撃によって、ここ数か月相次いでいる米大使館や米軍が駐留するイラクの軍事基地を標的としたロケット弾攻撃が、危険なほどに激化していることが浮き彫りになった。

 これまでの攻撃に対する犯行声明は出ていないが、米政府はイラク国内の親イラン派武装勢力の犯行と繰り返し非難してきた。

 治安筋がAFPに語ったところによると、ロケット弾1発は夕食時の食堂を直撃し、2発は近くに着弾した。

 イラク高官によると、少なくとも1人が負傷したが、負傷の程度や、負傷者が米国人なのか、大使館で働くイラク人職員なのかは明らかになっていない。

 AFPは米大使館にコメントを求めたが、これまでのところ回答は得られていない。

 攻撃はいつもより早い時間帯に発生。AFP記者は午後7時30分(日本時間27日午前4時30分)ちょうどに、チグリス(Tigris)川西岸からに爆音が聞こえたと語った。

 イラクのアデル・アブドルマハディ(Adel Abdel Mahdi)首相とムハンマド・ハルブシ(Mohammed Halbusi)国会議長はロケット弾攻撃について、イラクを戦争に引きずり込みかねないものと非難した。

 イラクは既に先月から、米国とイランの憂慮すべき報復合戦に巻き込まれている。(c)AFP