【1月25日 AFP】米大リーグ(MLB)、ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)にかつて所属していたダラス・カイケル(Dallas Keuchel)投手が24日、現在スキャンダルとなっているサイン盗みの規則違反に当時関与していたことについて、「毎試合のように行われていたわけではない」とした上で謝罪した。

 元サイ・ヤング賞(Cy Young Award)投手のカイケルは、「とにかく、当時はそういう風潮があった。それは規則違反だったか? その通りだ。このような事態を招いてしまったことは、個人的に申し訳ないと思っている」と語った。

 アストロズは2017年シーズンに、電子機器を使って相手チームのサインを盗むという規則違反を犯していたことが認定された。この結果、指揮官のA.J.ヒンチ(A.J.Hinch)監督とジェフ・ルーノウ(Jeff Luhnow)ゼネラルマネジャー(GM)が1年間の職務停止処分を受け、チームには罰金500万ドル(約5億5000万円)と将来のドラフト指名権が剥奪された。

 2017年のワールドシリーズ優勝メンバーの中で、初めてこの問題に関して謝罪したカイケルは、他の球団も規則をねじ曲げていたことをほのめかしたが、その詳細や具体的な名指しをすることはしなかった。

「具体的に詳しく話すつもりはないけれど、2017年のプレーオフ期間中には誰もが複雑なサインを使用していた」「8チームのうち6チームは、複雑なサインを使用していたと思う」

 カイケルはまた、元チームメートのマイク・ファイアーズ(Mike Fiers)がサイン盗みを暴露したことについて賛同しないという姿勢を示し、「それはクラブハウス内の約束事を壊すお粗末な行為だ、ということまでにしておこう」「マイクに関して、それ以上話すことはない」と語った。(c)AFP