【1月24日 AFP】イスラム教とユダヤ教の指導者らが23日、ポーランドにあるナチス・ドイツ(Nazi)のアウシュビッツ・ビルケナウ(Auschwitz-Birkenau)強制収容所跡を共に訪問し、ホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)の犠牲者を追悼した。27日のアウシュビッツ解放から75年の節目を前に、歴史的な共同行事となった。

 サウジアラビアの聖地メッカ(Mecca)に本部を置く「ムスリム世界連盟(MWL)」のムハンマド・ビン・アブドルカリム・イーサ(Mohammad bin Abdulkarim Al-Issa)事務総長は、世界各地から集まったイスラム教指導者ら約60人がアウシュビッツを訪れたことについて「神聖なる義務であり、大きな栄誉」だと述べた。

 イーサ事務総長は、欧州在住のユダヤ人を中心に100万人を超えるアウシュビッツ犠牲者を追悼する慰霊碑の前でひざまずき、地面に額をつけて祈りを主導した。

 共同訪問の実現に尽力した米ユダヤ人委員会(AJC)のデービッド・ハリス(David Harris)理事長は、「アウシュビッツだけでなく、全てのナチス強制収容所を訪問したイスラム教指導者らの中で最高位の代表団」だと語った。(c)AFP