【1月24日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)は23日、女子シングルス3回戦が行われ、大会第8シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は、第27シードの王薔(Qiang Wang、ワン・チャン、中国)に4-6、7-6(7-2)、5-7で屈し、まさかの敗退が決まった。

 歴代最多タイとなる四大大会(グランドスラム)通算24勝目と、全豪オープンでの8度目の優勝を目指していた38歳のセレーナは、ブックメーカー(賭け屋)の予想で優勝候補に挙げられていたが、前回の対戦では1ゲームしか奪われなかった粘り強い王の前に散った。

 妊娠中だった2017年の全豪オープンが最後のグランドスラム制覇となっているセレーナは、これで出産後の2018年4月に復帰してから8大会連続でメジャー制覇に届かなかった。

 セレーナは「プロ選手としてはミスを犯しすぎた」と語り、24回目のグランドスラム制覇の可能性について問われると「もちろんそう強く信じているし、そうでなければツアーに出場しない」と応じた。

「楽しむためにプレーしているわけじゃない。負けるのは本当に面白くない」

 昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2019)準々決勝で1-6、0-6とセレーナに敗れた王は「チームは、私ならやれると常に信じてくれていたと思う」「昨年の大会が終わってから、私はコートの内外で本当に必死に努力した。自分ならできると信じていた」と振り返った。

 王は4回戦で、セレーナの親しい友人で今大会限りでの引退が決まっているキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)から金星を挙げたオンス・ジャバー(Ons Jabeur、チュニジア)と対戦する。

 素早く、前向きな王を相手にスロースタートとなったセレーナは、第1セットの第9ゲームで0-40とされると、最後はフォアハンドのウイナーを許しブレークを喫した。

 第2セットに入るとセレーナは勢いを上げたが、ブレークを許して2-3とリードされるとチャンスをふいにし、第8ゲームでブレークの機会を逃し試合は終わったかに思われた。

 しかし、王がサービングフォーザマッチで不安定なプレーを露呈すると、最後はセレーナが24本のラリーを制してこの日最初のブレークを奪い、ガッツポーズを見せた。

 その後、さらにブレークポイントを与えるもなんとかキープしたセレーナは、タイブレークで相手を圧倒。コードボールやチャレンジにも助けられると、サービスエースを決めてセットカウントを1-1にした。

 緊迫した最終セットでは両者ともにキープを続けていたが、王は相手のサービスゲームを攻め立て、最後はセレーナのボールがネットにかかり、3度目のマッチポイントをものにして勝利を挙げた。(c)AFP