【1月24日 AFP】世界保健機関(WHO)は23日、中国で発生した新型ウイルスの流行について、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」の宣言を見送ることを決めた。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は、スイス・ジュネーブでの2日間にわたる緊急会合を終えて開いた記者会見で、「私はきょう、『国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態』は宣言しない」と表明。「これは中国での緊急事態ではあるが、今のところ国際的な衛生上の緊急事態ではない」と説明した。

 また、新型ウイルスのヒトからヒトへの感染については、現在のところ中国国外で起きた「証拠はない」とした上で、「今後起きないとは言えない」と述べた。

 中国当局は流行を受け、2000万人近くを事実上隔離する交通遮断措置を講じた。テドロス事務局長は中国当局の措置を称賛したものの、「われわれはこれが効果的かつ短期間になることを望む」と述べた。

 映像前半はWHOの記者会見。後半は閑散とした武漢市内の様子。23日撮影。(c)AFP