【2月2日 AFP】スペインのアンデル・メンデス(Ander Mendez)さん(24)と大学時代の友人2人は、アルコール入りクマ形グミのアイデアを思い付いた時、大もうけできると期待した。だがそれも、ドイツの製菓大手「ハリボー(Haribo)」の目にとまるまでのことだった。

 技術者のメンデスさんと、同じく技術者のフレン・フスタ(Julen Justa)さん(25)、法律・経営学部を卒業したタマル・ジゴラシビリ(Tamar Gigolashvili)さん(24)の3人は約1年前「オシート・アンド・コー(Osito & Co)」を立ち上げ、オンラインを中心にアルコール入りクマ形グミを販売している。

 スペイン北部バスク(Basque)の港湾都市ビルバオ(Bilbao)の大学を卒業した3人はいまや、100年前にドイツ西部ボンで創立され、多種多様なグミ菓子で有名なハリボーによって廃業の危機に直面している。

 ハリボーが、オシート・アンド・コーの製造するフルーツ味のアルコール入りクマ形グミが、ハリボーの有名商品であるクマ形グミの商標権を侵害していると厳しく非難しているのだ。

 だが、オシート・アンド・コーはこれからも「酔っ払いクマのグミ」の製造を続けると明言している。

 オシート・アンド・コーはバスクの製造拠点で5種類のクマ形グミを製造し、30個入りの缶1個につき9ユーロ(約1100円)で販売している。味は色によって異なっており、青がラム酒とパイナップル、ピンクがジンとイチゴ、オレンジ色がウオッカとオレンジ、茶色がウイスキーとコーラ飲料、黄色がテキーラとレモンとなっている。

 一方、アルコールが入ってないハリボーのグミは、世界中の数千店で販売されている。

 ハリボーの広報担当者はAFPの取材に対し、「このような場合の通例として、ハリボーは商標権を保護するための法的手続きを開始した」と述べた。