【1月23日 AFP】南スーダン北部の対スーダン国境沿いで22日、南北係争地の油田地帯アビエイ(Abyei)にある村コロム(Kolom)がスーダンの遊牧民ミッセリア(Misseriya)とみられる一団に襲撃され、国連(UN)によると少なくとも19人が死亡した。一方、地元当局者は女性や子どもを含む32人が犠牲になったとしている。

 アビエイは2011年の南スーダン独立以来、スーダンとの間で帰属が争われている地域。南スーダンのンゴク・ディンカ(Ngok Dinka)共同体と、放牧のためアビエイに出入りするミッセリアは長年、緊張関係にある。

 2011年から現地に展開する平和維持活動(PKO)部隊「国連アビエイ暫定治安部隊(UNISFA)」は、「19人が死亡したとの報告があり、25人が負傷した。また、子ども3人が行方不明との情報がある。ディンカ共同体では家屋19棟が放火された」と発表した。

 しかし、アビエイ地区行政官はAFPに、「子どもと女性を含む32人が殺害され、24人前後が負傷した」「子どもをはじめ15人ほどが拉致され、家屋20棟が放火された」と語った。

 UNISFAによると、武装した多数のミッセリアとディンカがコロム周辺に集まりつつあるとの報告を受けたという。(c)AFP