【1月22日 CNS】中国航天科技集団(China Aerospace Science and Technology)所属の中国空間技術研究院(China Academy of Space Technology)の馬暁兵(Ma Xiaobin)有人宇宙船総設計師は17日、「中国は2020年に、長征5号(Long March 5)B型運搬ロケットを使い、新型の有人宇宙船のフルサイズ状態での軌道試験を行う」と語った。

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 中国航天科技集団は同日、「中国航空宇宙科学技術活動青書(2019年)」を発表。馬総設計師によると、新型の有人宇宙船は、中国の航空・宇宙の将来的な発展・需要を見据えてつくられる。帰還船とサービス船の2段構造で、安全性が高く、宇宙と地表間を繰り返し行き来できる。新型断熱材料を用い、二層構造の帰還船、複数のパラシュートによる減速、気嚢緩衝回收システムなどの一連の新技術を採用する。

 有人飛行や貨物輸送など多種の任務に対応し、中国の低高度宇宙ステーションの運営を充実させる。

 報告によると、試験船は中国の文昌衛星発射センター(Wenchang Satellite Launch Site)から打ち上げられ、東風着陸場で大型の気嚢(きのう)緩衝装置を使って着陸するとしている。

 試験船は軌道飛行の中で、軌道制御を多数回行い、大楕円(だえん)軌道に上昇させた後、自動的に戻り、第二宇宙速度に近づいてから再突入する熱流条件を実現する。飛行試験では、高速で再突入時の断熱制御と複数のパラシュートの回収などの技術を検証して重要な飛行データを集め、科学研究と技術改善のために累積する予定。(c)CNS/JCM/AFPBB News