【1月25日 CNS】中国・四川省(Sichuan)カンゼ・チベット族自治州の大渡河(Dadu River)に架かる「瀘定橋(Luding Chain Bridge)」は、清朝康熙年間に建設された古い橋で、川の上に架かってから300年余りの歳月が過ぎた。大渡河の「第一の橋」と呼ばれ、全長103.67メートル、幅3メートル、13本の鉄の鎖で支えられたつり橋だ。

 13本の鎖は、1万2164個の鉄の輪をつなぎ合わせている。よく見ると長さや太さは不ぞろいだ。現在の20%の鉄の輪は近代に交換されたものだが、80%は清朝の当時のものがそのまま残っている。

 橋の西側には、康熙帝(Emperor Kangxi)が自ら書いたとされる石碑があり、漢民族とチベット民族の悠久の歴史を記録している。

 歴史的に、瀘定橋はチベット地域との往来の要所で、現地の人々が大渡河を渡る際に必ず通らなければならないとされる。3年に1回は小規模修理を、5年に1回は大規模修理を行っており、今回も、主に両岸にある古代建築と鉄の鎖の点検と補修を行うという。

 瀘定橋の定期修理を行うことになったのは、この地域の観光業の急速な発展が背景となっている。データによると、2019年に瀘定県を訪れた観光客は、前年比29.9%増の延べ271万人だった。カンゼ・チベット族自治州全体の観光客数は延べ3300万人(同47.98%増)、総観光収入は363億元(約5780億円、同62.16%増)だった。

 今回の定期修理の期間は80日余りの予定。(c)CNS/JCM/AFPBB News