【1月22日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)は21日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第7シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)はマルコ・チェッキナート(Marco Cecchinato、イタリア)に6-4、7-6(7-4)、6-3で勝利した。ズベレフは試合後、今大会を制覇した場合は、同国における森林火災の被災支援として優勝賞金412万豪ドル(約3億1000万円)を寄付すると誓った。

 ズベレフは全豪オープンの前哨戦に当たる男子テニスの国別団体戦ATPカップ(ATP Cup 2020)でシングルス3連敗という散々な結果に終わり、コート上では途方に暮れているようだったが、そこから1週間大会に出なかった間に自信を少し回復し、この日は世界77位のチェッキナートをストレートで下して2回戦に駒を進めた。

 全豪オープンの開幕前、森林火災の被災支援を目的としたチャリティーマッチ「Rally for Relief」に出場していたズベレフは、広大な面積が焼失した今回の災害に心を痛めているという。

 ズベレフはこの日の試合後、「1勝するごとに1万豪ドル(約75万円)を寄付する」「自分が優勝候補じゃないことは分かっているが、もし(大会を)制覇したら、森林火災の被災支援として賞金の全額を寄付する」とコメントした。

 一方のチェッキナートは、2018年の全仏オープンテニス(French Open 2018)でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を破って4強入りしたが、その後は四大大会(グランドスラム)の試合で7連敗中だった。グランドスラムの自己最高成績となるベスト4をマークしたその全仏オープンを除き、本戦出場したメジャー大会ではすべて1回戦敗退となっており、この日も連敗を止める気配はなかった。

 その他の試合では、第23シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)も難なく2回戦へ駒を進めた一方で、第4シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)はフランシス・ティアフォー(Frances Tiafoe、米国)を相手に4セットの苦戦を強いられた。 

 森林火災による被害を被った母国を支援するため、先頭に立って募金を募っているキリオスは2度のタイブレークに持ち込まれたが、この日は感情をコントロールしてロレンツォ・ソネゴ(Lorenzo Sonego、イタリア)を6-2、7-6(7-3)、7-6(7-1)で下した。

 昨年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)準優勝のメドベージェフは、第2セットを落としながらも立て直してティアフォーに6-3、4-6、6-4、6-2で勝利している。(c)AFP