【1月22日 AFP】米大リーグ(MLB)を揺るがせているヒューストン・アストロズ(Houston Astros)とボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)のサイン盗み問題について、米カリフォルニア州ロサンゼルスの市議会が21日、両チームのワールドシリーズのタイトルを剥奪することを求める決議を採択した。

【関連記事】アストロズのサイン盗み、WSタイトルを剥奪すべきとの声上がる

 あくまで象徴的な意味合いの大きい決議ではあるものの、市議会は2017年と2018年の汚れたタイトルを剥奪し、ワールドシリーズで両チームに敗れたロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)にタイトルを与えることをリーグに求めている。

 MLBが出した調査報告書の中で、アストロズが優勝した2017年シーズンを通じて手の込んだサイン盗みの仕組みを利用していたことをロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーが解説して以来、米野球界ではこの問題が大きな波紋を呼んでいる。

 アストロズは、リーグから1年間の職務停止処分を科されたA.J.ヒンチ(A.J.Hinch)監督とジェフ・ルーノウ(Jeff Luhnow)ゼネラルマネジャー(GM)を解任。レッドソックスでも、アストロズでのコーチ時代にサイン盗みのシステムを考案し、処分を科されることが濃厚なアレックス・コーラ(Alex Cora)監督が退任した。

 今回のロサンゼルス市議会以外にも、両チームの王座を剥奪すべきとの声は各所から上がっているが、専門家によれば、実行すれば選手会(MLBPA)の反発に遭うことは必至のため、リーグが剥奪に踏み切る可能性は非常に低いという。(c)AFP