【1月20日 Xinhua News】中国江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)にある東南大学(Southeast University)建築学院は、中国教育部唯一の、都市と建築遺産の保護を研究の中心に据えた重点実験室を擁している。タイのチエンマイで2016年12月、世界遺産申請作業に関する会合が開催され、ミャンマー宗教文化省考古国立博物館局は、同大のチームにミャウ・ウー古代遺跡の世界遺産申請作業への参加要請を決定した。

 実験室副主任の周小棣(Zhou Xiaodi)教授は「これは中国が外国の文化遺産保護と都市計画研究を主導する初のケース」と指摘、ミャンマーには現在世界文化遺産がピュー古代遺跡1カ所しかないため、ミャウ・ウー古代遺跡の世界遺産申請には同国政府の強力な後押しがあると説明した。

 東南大チームはこの3年の間に、調査・研究のため十数回ミャンマーを訪れ、112の古代の塔や寺院の測量・製図を行い、ミャウ・ウー古代遺跡の中心部とその周辺合計30平方キロにわたる高精度な航空測量地図を完成させ、同遺跡の保護・発展計画および世界遺産申請管理計画を立案し、遺産保護目標と遺跡の将来発展目標を提出、ミャンマー側に受理された。

 双方は次のステップとして、地域コミュニティーの改良と建設、古代の水防施設の保護と修理、農業の発展、遺産保護研修などの実施に注力するとしている。

 同学院の董衛(Dong Wei)教授は「ミャウ・ウーを一つの足がかりとして、ここでの経験を東南アジアの他の都市の保護が急がれる文化遺産にも役立てていきたい」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News