【1月19日 AFP】ベルギー首都ブリュッセルの警察は18日、同市で開催中の「ブリュッセルモーターショー(Brussels Motor Show)」で、気候変動の危機を訴える団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」の活動家らが血に見立てた赤い液体を展示車にまき、周囲に横たわって死んだふりなどをしたとして150人近くを逮捕した。

 警察によると、逮捕された活動家らは、身元の確認ができ次第解放されるという。

 同団体のベルギー支部は、「自動車産業が描く虚偽の印象を正すために」この抗議活動を呼び掛けたと発表。「大勢の市民によるこの反抗行動は、自動車メーカーが環境や人々の健康、社会的公正を犠牲にして、市民への販売を続け売り上げを伸ばすという、多くのまやかしを非難することを目的としている」と説明した。

 会場の正面入り口で「CO2排出をやめろ」と書かれた横断幕を広げたり、展示ブース内で抗議したりする活動家もいた。中には展示中の自動車のハンドルに鎖で自らをつないだり、血に見立てた赤い液体を車にまいたりする活動家も少数いた。

 あるグループは、石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)の展示ブースで抗議を実施。「シェルは殺し屋」と書かれたプラカードを掲げ、同社のロゴを模した仮面をつけて、ビラを配るなどした。

 同団体は、標的とする場所でさまざまな行動を展開するという従来通りの手法を実行したが、警察は活動家の一部を会場入りする前に逮捕して阻止を試みた。(c)AFP