【1月18日 AFP】総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」のスター選手、コナー・マクレガー(Conor McGregor、アイルランド)は、これまでの数々の問題を脇に追いやり、18日に1年3か月ぶりにオクタゴン復帰を果たす。

 米ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)のTモバイル・アリーナ(T-Mobile Arena)で行われる復帰戦で、マクレガーはベテラン選手のドナルド・セローニ(Donald Cerrone、米国)を迎え撃つ。その恐るべき左フックと同様に、強烈なトラッシュトークで知られるマクレガーだが、15日に行われた試合前の最後の記者会見では、相手に対して珍しく敬意を表していた。

「カウボーイ(Cowboy)」の異名を持つ36歳のセローニは、これまでの通算成績が36勝13敗で、KO数ではUFC最多記録の20を誇っている。しかしながら、ここ最近ではトニー・ファーガソン(Tony Ferguson、米国)とジャスティン・ゲイジー(Justin Gaethje、米国)に立て続けに敗れており、そのキャリアに陰りが差している。

 マクレガーはセラーニについて、「優れたファイターだ」と話しつつ、「しかし、ドナルドのことは子ども向けの本のように理解できる。彼の動きも戦略もお見通しだ。俺にはスピードのアドバンテージがあるし、準備も万端だ。誰も俺に触れることはできない」と豪語した。

 これまでUFCでは25戦中21勝を記録しているマクレガーは、2016年以降は勝利から遠ざかっている。2018年には宿敵ハビブ・ヌルマゴメドフ(Khabib Nurmagomedov、ロシア)にサブミッション(ギブアップ)負けを喫し、試合後には乱闘騒ぎを起こした。2017年にはラスベガスにおいて、ボクシングの世界ウエルター級元王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)氏とのスーパーファイトに臨み、打ち合いの末にTKOで敗れた。

 私生活でのマクレガーは、米国で2件の暴行事件を起こして訴追されるなどの問題を抱えている。米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、同選手はアイルランドでも2件の性的暴行事件に関連して捜査対象となっているという。

 マクレガーはファイトを控え、「自分は間違いを犯してきた」「そしてそのことを認め、行いを正すことができる人間だ。自分は成長を遂げて経験も積んでいる。こういった経験が人間としての成長に役立っている」と語った。

「しかし、俺の愛する家族に話を聞けば、俺が変わっていないと言うだろう。今でも月を目指すような情熱的な若者なんだ」 (c)AFP