【1月18日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の弾劾裁判の弁護団に、ケン・スター(Ken Starr)氏とアラン・ダーショウィッツ(Alan Dershowitz)氏が加わることが17日、明らかになった。スター氏は1990年代のビル・クリントン(Bill Clinton)大統領弾劾で特別検察官として中心的役割を果たした人物。一方のダーショウィッツ氏は、数々の著名人の弁護を担当してきた大物弁護士だ。

 弾劾裁判は21日に本格的な審理が始まる予定。トランプ政権は弁護団全員の氏名を公表していないものの、パット・シポローニ(Pat Cipollone)大統領顧問が団長を務め、トランプ氏の個人弁護士ジェイ・セキュロー(Jay Sekulow)氏が参加することを明らかにしている。

 米メディア各社は、1998年のクリントン氏弾劾訴追につながった捜査で特別検察官を務めたスター氏が弁護団に加わると伝えた。クリントン氏は上院で無罪が言い渡されたものの、スター氏は多くの右派から英雄視されている。

 ダーショウィッツ氏はツイッター(Twitter)への投稿で、自身が「上院での裁判で、弾劾と罷免に反対する憲法上の論拠を示すために口頭弁論を行う」と明らかにした。

 ダーショウィッツ氏はこれまで、勾留中だった昨年8月に自殺した実業家のジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告や、映画監督ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)氏、ボクシング元ヘビー級世界王者のマイク・タイソン(Mike Tyson)氏といった富豪男性の性犯罪裁判で弁護を担当してきた。

 中でも最も有名なのは、殺人罪に問われた米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の元スター選手O・J・シンプソン(O.J. Simpson)氏の弁護で、テレビ放送され、全米の注目を集めた1995年の裁判でダーショウィッツ氏は無罪を勝ち取った。

 また米メディアによると、スター氏と同じく1990年代のクリントン大統領に対する捜査に関わったロバート・レイ(Robert Ray)氏もトランプ氏の弁護団に加わる見通しだ。(c)AFP/Sebastian Smith