【1月17日 Xinhua News】日本の新潟県新潟市で16日、春節(旧正月、Lunar New Year)を祝う「新潟春節祭2020」が始まった。初日のイベントには中国の孔鉉佑(Kong Xuanyou)駐日大使や孫大剛(Sun Dagang)駐新潟総領事、新潟県の花角英世(Hideyo Hanazumi)知事、新潟市の中原八一(Yaichi Nakahara)市長らが出席した。

 新潟春節祭は2015年に始まり、今年で6回目。今回は青海省(Qinghai)をテーマとし、民族歌舞の公演や省無形文化遺産の伝統手工芸の展示、同省の風景などを写した写真展「大美青海」などが行われる。

 同省文化・観光庁の郭法祥(Guo Faxiang)副庁長は、今回の活動で日本の人々に刺しゅう作品や農民画などの無形文化遺産を披露すると紹介した。青海刺しゅうには「皮繍」「河湟刺しゅう」「土(Tu)族刺しゅう」などがあり、それぞれが地域の特色を鮮明に示す伝統手工芸品となっている。

 16日に行われた民族歌舞公演には500人以上の観客が集まった。モンゴル族の群舞「おさげ髪の少女」やサラール族の舞踏「勇士」、「ケサル王伝」説唱(歌と語り)「吉祥の嶺国」、チベット族歌劇「ラモ、ラモ(仙女)」など、各民族の特色を示す演目は大歓迎を受けた。出演者がチベット語、漢語(中国の標準語)、日本語の三つの言語で名曲「北国の春」を歌うと、抑揚のある美しい歌声が日本の観客の強い共感を呼び、場内には大きな拍手が鳴り響いた。

 孫総領事は、新潟春節祭は2015年以来、既に5回の開催を成功させ、来客数は累計20万人に上ると指摘。これまでに中国の上海市や山西省(Shanxi)、浙江省(Zhejiang)など11省・市の代表団が新潟を訪れ、それぞれの特色ある文化を披露してきたと述べた。青海省は中国の山の祖であり、水の源であるといわれており、古代シルクロードと「茶馬古道」(雲南の茶とチベットの馬の交易ルート)が縦貫して形成された多元的な民族文化が日本の人々に再び、独特の春節体験を届けることになると語った。

 孔駐日大使は、春節は中国と東アジア諸国共通の重要な文化的シンボルで、今や多くの国で受け入れられ、親しまれるようになってきたと紹介。「新潟春節祭」は中日両国の文化・民間交流を増進し、新潟と中国各地の協力のための有力なプラットフォームになったと指摘した。また、新潟は長年にわたり、中日交流の最前線で活躍し、中日関係の改善と発展に積極的に貢献してきたと述べ、「新潟春節祭2020」が新潟と中国の絆をさらに深め、中日関係が絶えず前に進むための新たな出発点になるよう願うと語った。

 今回の活動は中国在新潟総領事館、新潟県、新潟県華僑華人総会、新潟県日中友好協会、青海省文化・観光庁などが共同で主催した。17日まで開催される。(c)Xinhua News/AFPBB News