【1月16日 AFP】香港立法会(議会)の本会議で16日、政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官に対する質疑応答の際、やじを飛ばすなどした民主派議員らが議場の外に連れ出された。

 民主派議員らはスローガンを連呼したほか、林鄭氏をコウモリの翼を持つ吸血鬼のように描いたプラカードを掲げるなどしたが、呼び出された警備員らによって退場を促された。

 林鄭氏が最後に立法会で質疑応答に臨んだのは昨年10月。この時は民主派議員らのやじで施政報告を行えず、事前録画しておいた演説の映像が流される事態となった。

 16日の本会議で林鄭氏は最初の演説も質疑応答も行えたものの、妨害行為によりたびたび中断を余儀なくされた。

 香港で続く政府への抗議活動において抗議側が掲げている5大要求の中には、警察に対する独立調査委員会の設置、拘束された6500人以上のデモ参加者らの釈放、完全な普通選挙の実現などが含まれている。

 しかし、中国政府から支持を得ている林鄭氏はこれらの要求を受け入れない立場を鮮明にしており、16日の本会議でも香港警察の実力行使を擁護する姿勢を示し、「警察が横暴であるとの主張は一切受け入れるつもりはない」と述べた。(c)AFP