【1月29日 CNS】中国・内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)満洲里市(Manzhouli)の満州里税関は13日、同税関の密輸取り締まり部門がヒスイ輝石の不正輸入を摘発し、3つの犯罪者グループの容疑者23人を逮捕、ヒスイ輝石25トンを押収したと発表した。押収品の時価総額は5億元(約80億円)を超える。

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 近年、「ロシア玉(ヒスイ)」が中国・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)で産出する「ホータン(ヒスイ)」と同じ鉱脈に属し、表面の質感や内部構造が「ホータン」によく似ているため、中国のヒスイ愛好家から高い評価を受けている。このことから、容疑者らはロシア玉の不正輸入をたくらんだとみられる。

 発表によると、2018年以降、不正輸入グループはロシアに赴き、ヒスイを1キロ当たり493ドル(約5万4000円)で買い付けることに合意。内モンゴル自治区満洲里の貿易会社の名義でロシア側と1キロ当たり65ドル(約7150円)での売買契約書を作成、代理業者に輸入を委託した。1キロ当たりの実際価格と申告価格の差は400ドル(約4万4000円)を超えていた。

 成約後、容疑者らは正規のルートで契約の商品代金、税金、代理手数料を満洲里の貿易会社に支払い、この会社が通常の方法で商品代金や関税などを支払った。差額の不足分は地下銀行を通してロシア側に支払われた。容疑者らは、満洲里の貿易会社に対して高額の報酬を支払っていたとされる。

 満州里税関密輸取り締まり局は2019年3月20日、ヒスイ密輸摘発作戦を展開。北京、黒竜江(Heilongjiang)、河南(Henan)、内モンゴルなどの複数の地域で集中摘発を行った。

 2019年9月24日、主犯格の容疑者は河南省南陽市(Nanyang)公安局に出頭し。翌日に逮捕された。その後、全ての容疑者が逮捕された。(c)CNS/JCM/AFPBB News