■規制の矛盾点

 ロドリゲスさんが使っていたTHCカートリッジの価格は16ドル(約1750円)だった。ダークウェブの業者から25個入りのセットを購入し、支払いにはビットコイン(Bitcoin)を利用していた。手間のかかる入手方法だったが、ニューヨークの売人から買うと1個40ドル(約4400円)と高額であるため、この方法での入手が最も経済的なのだという。

 そして、2018年夏にうつ病を患った時は喫煙量が増え、2日でカートリッジを使ってしまったと話す。

 ロドリゲスさんは、「THCは合法ではないので、闇市場での取引に頼る必要がある」と述べ、「合法化されれば、政府が管理する薬局で購入すればいい。今よりはるかに安全だ」と続けた。

 ただ、現実はもっと複雑だ。マリフアナが合法化されている州では高い税率が掛けられているため、闇市場よりも高額で売られているのだ。

 一方、米国でのマリフアナの規制に関しては、ピンポイントでその矛盾点を指摘している。若者の電子たばこの利用を防ぐことを目的とした風味(フレーバー)付き製品の連邦当局の規制に関する指摘だ。

 THCを含む電子たばこ製品が州で合法とされている場合、いくら連邦法でマリフアナが禁じられていても、当局はこれを規制することができない。

 こうした状況についてロドリゲスさんは、風味付き電子たばこだけを禁止しても「何も変わらない」と話し、実害を及ぼしているのがTHCを含む製品であることを強調した。(c)AFP/Ivan Couronne