【1月16日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州タラゴナ(Tarragona)近郊のラカノンジャ(La Canonja)で14日夜、化学工場で爆発と大規模な火災が起き、これまでに3人が死亡した。

 スペインの市民保護当局は、救助隊員らにより15日に発見された死者1人の身元について、14日から行方不明となっていた「工場従業員」であると述べた。バルセロナの病院関係者が15日、AFPに明らかにしたところによると、同病院に運ばれていた従業員も同日死亡した。

 爆発と火災は14日午後7時(日本時間15日午前3時)直前、化学企業IQOXEの工場で発生。消防隊員数百人が夜通しで消火活動を行った。爆発の瞬間を捉えた映像には、巨大な火の玉が地平線を照らし、地面が揺れる劇的な様子が映されている。

 カタルーニャ州政府によると、爆風で板金が空中に飛ばされ、工場から数キロ離れたタラゴナ郊外のアパートに落下し、1人が死亡した。救助隊員や地元当局によると、1人は重くないやけどを、5人は軽傷を負った。

 地元当局によると、工場の酸化プロピレンタンクは依然として燃え続けており消防隊員らは消火とタンクの冷却に向け活動しているが、状況は安定しているという。IQOXEの幹部、ホセ・ルイス・モルラネス(Jose Luis Morlanes)氏は、爆発の原因は今のところ不明だと述べている。工場内にある物質は可燃性が極めて高いものの、有害ではない。

 映像前半は爆発直後の様子。後半は爆発後の化学工場と周辺住宅への影響。14、15日撮影・提供。(c)AFP/Daniel BOSQUE