【1月15日 AFP】米民主党は14日、アイオワ州で、大統領選の候補者を決める予備選前としては最後となる討論会を開いた。左派のバーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員(78)は、指名争いで最有力のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領(77)を攻めた一方で、自身の性差別発言疑惑の釈明に追われた。

 討論会冒頭は、最近の中東問題に焦点が当たり、サンダース氏は、バイデン氏が2003年のイラク戦争を支持したことを強く非難した。

 サンダース氏は2002年、当時のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)政権が主張していた戦争の正当性について「うそをついていると思った」と述べ、「私は一瞬たりとも彼らを信じたことはなかった。ジョー(バイデン氏)は別の見方をしたようだが」と指摘した。

 これに対しバイデン氏は、自身もイラク戦争は「過ち」だったと以前から認めていると主張しながらも、イラクをめぐってはサンダース氏とそれ以上の議論には踏み込まなかった。

 一方で、サンダース氏が古くからの友人であるエリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員に握手を求めて拒否される場面があり、以後両氏の亀裂の深まりが目立った。

 サンダース氏がウォーレン氏に対し、女性ではドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領に勝てないと私的な場で語ったとされ、これをウォーレン氏が事実と認めたことから、ここ数日両氏の協調関係が揺らいでいる。

 サンダース氏が「私は言っていない」と否定すると、ウォーレン氏はサンダース氏が確かに言ったと訴えた。ただ自分は「バーニー(サンダース氏)と争うためにここにいるのではない」と述べた。

 世論調査によると、バイデン氏、サンダース氏、ウォーレン氏に、インディアナ州サウスベンド(South Bend)の市長を務めたピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)氏を加えた指名争い上位4氏の支持率は横並びになっている。(c)AFP/Robyn Beck with Michael Mathes in Washington