【1月15日 AFP】米ロサンゼルス近郊で14日、飛行中にエンジントラブルに見舞われたデルタ航空(Delta Air Lines)の旅客機が広範囲に燃料を投棄し、小学校の校庭にいた児童約20人と大人11人が軽傷を負った。

 デルタ航空の広報担当者は、「ロサンゼルス空港を出発し上海に向かっていた89便が、離陸直後にエンジントラブルに見舞われ、緊急で空港に引き返さなければならなくなった」「同機は燃料投棄後、安全に着陸した。(燃料投棄は)安全に着陸できる重量にするために必要とされる通常の措置だ」と説明した。

 ロサンゼルス統一学区の発表によると燃料が投棄された際、小学校の校庭に出ていた児童や職員らは「噴射された燃料を浴びたか、吸い込んだ可能性があり」「職員が呼んだ救急隊がすぐに到着し、現場で皮膚や呼吸器の異常を訴えた人々を手当てした」という。

 米連邦航空局(FAA)はこの件について調査中だとしつつ、米国の主要空港を離着陸する航空機には特定の燃料投棄の手順があると説明。「これらの手順においては、住民のいない指定地域に燃料を投棄するよう要請している。通常は、地上に到達する前に燃料が霧化し拡散する高度からの投棄だ」と述べた。

  映像前半は燃料投棄の瞬間をとらえた動画、14日撮影・提供。後半は小学校に集結する消防車、米CBSテレビが14日撮影・提供。(c)AFP