【1月15日 AFP】四大大会(グランドスラム)の今季初戦、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)は、森林火災を原因とする煙霧が開催地メルボルンを覆い続けている影響で、15日の予選のスケジュールを遅らせることが主催者から発表された。

 全豪オープンでは、14日の予選で出場選手1人が呼吸が苦しくなって棄権を強いられ、カナダのユージェニー・ブシャール(Eugenie Bouchard)も治療を要する場面があった。

 そのためオーストラリアテニス協会(Tennis Australia)は、15日の予選開始を予定より後ろにずらした午後1時以降とし、練習セッションも時間を遅らせることを決めた。今後も現地のデータを使用し、医療チームやオーストラリア気象局(Bureau of Meteorology)、ビクトリア州の環境保護局の科学者と相談しながら判断していくという。

 世界有数の住みやすい街と言われるメルボルンだが、環境保護局の発表では、15日午前9時の大気の質は14日に記録した「危険」からは改善したが、まだ「非常に健康に悪い」レベルにとどまっている。このレベルでは視界が煙にかすみ、せきが出たり、呼吸がしづらくなったりする可能性がある。

 そうした中で予選が強行されていることについて、一部の選手からは不満が出ており、女子の世界ランキング5位に立つエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)は「ひどいことが起こるまで動かないのはどうして」とツイッター(Twitter)に書き込んでいる。(c)AFP