【1月19日 CNS】「春節(Luna New Year、旧正月)は中国の人々にとって、一年の中で最も重要な祭日だ。中でも、旧暦の大みそかに家族がそろって食べる「年夜飯(Nianyefan、年越し料理)」はとりわけ大切で、どこで何を食べるかは、ますます多様化している。

 食品産業アナリストの朱丹蓬(Zhu Danfeng)さんによると「全国でみると、今年の『年越し料理』は外食という人が昨年より増えている。消費レベルの高まりと消費需要の変化に伴い、家族が自宅でそろって食べるには多くの手間暇がかかるし、多人数で食べるためには、広い場所を確保しなければならないことが背景にある」という。

 別の専門家は「地域別にみると、都市により、『年越し料理』の傾向は異なる。キーは人口の流動性だ。大都市における需要は固定人口の数による。春節に人が大量に帰省してしまう大都市では、多くの高級料理店は休んでしまう。地方の中型都市では、逆に大量の人が帰って来るため、外食の年越し料理の需要は高く、質の高い料理店もある。さらに田舎の都市では、外食という人は非常に少ない」と分析する。

■年越し料理を外で食べる人が増加、多様化も進む

 朱さんは「『年越し料理』の価格は、都市によって異なる基準があり、一つの流れとなっている。15年程前に、大都市で『年越し料理コース』がはやりはじめ、徐々に全国各地へと広がっていった」と指摘する。

 複数の北京の中級~高級料理店に、旧暦大みそかの夜の空き席について聞くと、予約は可能だが個室は残っておらず、フロア席のみだという。旧暦の正月の初めの5日間は個室が取れるとのことだった。

 北京市東城区(Dongcheng)の老舗料理店「全聚徳(Quanjude)」の支店2店では、旧暦大みそかの夜は「年越し料理」を昼と夜の2パターンの時間帯で提供しており、個室は1室のみ利用できるという。

 朱さんによると、従来の「年越し料理」は中華料理が主だったが、今年の特徴は、中華料理に西洋的な要素を加えているところにあるという。消費レベルの向上や西洋的な生活習慣の浸透と関係しており、今後もこの動向は続くとしている。(c)CNS-中国経済網/JCM/AFPBB News