【1月14日 AFP】たった2度の気温上昇により、米国で負傷して死亡する人が毎年2100人増える恐れがあるとした研究結果が13日、発表された。地球温暖化によって引き起こされる新たな危険性が浮き彫りとなった。

 医学誌ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)に掲載された論文によると、増える死者の多くは15~34歳の男性とみられる。気温上昇に伴ってアルコールの消費量が増えることで、溺れたり交通事故に遭ったりする危険が高くなるという。

 英国と米国の研究者らが、1980年から2017年までの負傷による年間死者数を州ごとに調査。自動車事故や転落、水死など事故によるものと、暴力や自殺といった故意的な死因で分類した。

 その後、同時期における気温の異常変動を郡ごとに確認したところ、負傷による死者数は、特に南部のカリフォルニア州やテキサス州、フロリダ州などの人口の多い州で、暖かい時期に増える傾向があることが分かった。

 論文の著者らはこの調査結果に関し、負傷して死亡する危険性と、気候変動による世界的な気温上昇の間に強い関係があることを示していると述べた。

 論文の上席著者、インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)のマジド・イザーティ(Majid Ezzati)教授は、「今回の新たな研究結果により、気候変動が若者にどう影響するのかが明らかとなった」とし、「救急サービスや社会的支援、健康被害に警告する観点から、こうした脅威に対する備えを十分にして対応する必要がある」と主張した。(c)AFP/Patrick GALEY