【1月14日 AFP】パキスタン東部ラホール(Lahore)の高等裁判所は13日、ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)元大統領(76)に対して昨年12月に下された国家反逆罪での死刑判決を「違憲」と判断し、破棄した。検察関係者がAFPに明らかにした。

 軍が大きな影響力を保持し、軍高官らは起訴を免れることが多いとされるパキスタンで、軍トップの元陸軍参謀長が国家反逆罪で死刑判決を受けたのは初めてだった。

 政府側代理人を代表する検察官はAFPに対し「申し立てや法廷の構成、検察チームの選定が違法であり、違法であることが認められた…結果、すべての判決は無効となった」「彼(ムシャラフ元大統領)は自由の身だ。現時点では彼に対する判決はもはやない」と述べた。

 ムシャラフ元大統領の弁護人を務めるアズハル・シディーク(Azhar Siddique)氏も裁判所前で報道陣に「すべて破棄された」と語った。

 ムシャラフ元大統領は2016年に外国での治療が認められ、渡航禁止令が解除されて以来、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)で事実上の亡命生活を送っている。(c)AFP