【1月14日 AFP】四大大会(グランドスラム)の今季初戦、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)は14日、未曽有の森林火災による大気汚染の影響で、大会本番に向けた練習セッションを一時的に中止することを余儀なくされた。

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 この日、会場のメルボルンパーク(Melbourne Park)ではアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)とダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)に続き、世界ランク1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)がコートで練習に臨むはずだった。

 20日の開幕に向けては、ステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)ら男子選手に加え、コリ・ガウフ(Cori Gauff、米国)やカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)ら女子選手も同日に練習を予定していた。

 大会主催者のコメント文では、「大気の質に問題があるため、午前中のセッションを一時中止とする」と説明された一方で、予選については実施される見通しとなっており、「現地のコンディションは改善されつつあり、引き続き監視を行っていく」と述べられた。

 今後の判断については現地のデータを使用し、医療チームやオーストラリア気象局(Bureau of Meteorology)と相談しながら決めていくといい、「いつも通りに選手、大会スタッフ、そしてファンの健康と安全が最優先である」と補足されていた。

 数か月前からオーストラリア東部で拡大している森林火災では、これまでに少なくとも27人が犠牲になり、2000棟以上の家屋が破壊されたほか、その煙霧がメルボルンなどの大都市にも到達している。

 こうした中で、オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)のクレイグ・タイリー(Craig Tiley)最高経営責任者(CEO)は先日、全豪オープンが延期される可能性は低いとの認識を示した。

 その根拠としては、状況が改善される見通しであることと、メルボルンパークには屋根付きのスタジアム三つと室内コート八つが備わっていることが挙げられた。(c)AFP