【1月13日 AFP】オーストラリアの森林火災からコアラを救出し隣国ニュージーランドへ避難させるよう求める嘆願書に、たくさんの署名が集まっている。

Koala Relocation Society(コアラ移転結社)」を名乗る団体は、ニュージーランドには約3万ヘクタール相当のユーカリが植えられていると主張。コアラは「オーストラリアでは機能上、絶滅した」が、ニュージーランドで繁栄を続けることが可能だと主張している。

 豪各地で猛威を振るう森林火災では、コアラをはじめ最大10億匹の動物が影響を受けているとみられ、生き延びた動物たちが植生環境の焼失に対応していけるのかが懸念されている。

 コアラのニュージーランド移転を求めるオンライン請願には、13日正午時点で7500人分の署名が集まっている。ただ、ニュージーランド当局は計画には否定的だ。

 ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相の報道官はテレビ・ニュージーランド(Television New Zealand)に対し、ニュージーランド政府はコアラが「自然の生息地にとどまることができる」よう、豪政府を支援して火災の勢いを食い止めることに重点を置いていると述べた。

 首都にあるウェリントン動物園(Wellington Zoo)の専門家も、「われわれの対応としては、オーストラリアで支援を行うことになる。対象はコアラだけではなく、同様に被災した他の動物たちも助ける」と語った。(c)AFP