【1月13日 AFP】森林火災の被害が広がるオーストラリアに対して、テニス選手が続々と支援を表明する中、男子の重鎮ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)も救援基金に寄付を行うことを発表した。

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 フェデラーは15日、来週から全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)が始まるメルボルンパーク(Melbourne Park)で大坂なおみ(Naomi Osaka)やセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)らとチャリティーマッチに臨むが、そこで自身も寄付を行うことを明らかにした。

 全豪オープンで6回の優勝を誇るフェデラーは、メルボルンで行われたPRイベントに登場し、「どなたでも寄付をしてくれればうれしい。団結を示せるし、すさまじいことになっているこの国の状況も救える」と話した。

「将来の防止策に目を向けなくてはならない。これだけの規模のことが二度と起こらないようにね。私の知る限り、火災というのはいつでも起こるが、この国はあまりにも規模が大きすぎる」

「15日は私も個人的に寄付をするつもりだ」「この国は私に全てか、それ以上をくれたし、こちらも助けるのはごく当たり前のことだ」

 今回の森林火災では、少なくとも27人が命を落とし、火は韓国と同程度の面積に燃え広がって、地球温暖化への懸念も高まっている。

 この危機に対してテニス選手たちの動きは速く、男子プロテニス協会(ATP)は12日、選手から合計50万米ドル(約5500万円)の寄付金が集まっていることを発表した。セレーナも、ASBクラシック(2020 ASB Classic)の優勝賞金4万3000ドル(約470万円)を寄付すると明かしている。

 またフェデラーをめぐっては、スポンサーを務めるスイスの金融大手クレディ・スイス(Credit Suisse)が化石燃料産業に莫大(ばくだい)な額を融資していることが批判されており、スウェーデンの環境活動家であるグレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんも、批判のつぶやきをツイッター(Twitter)でリツイートしていた。

 この件についてフェデラーは、スポンサーと話し合うことを約束し、「若い環境活動家たちのおかげで、自らの振る舞いを精査する機会ができたことに感謝している」と話した。

「おかげでプライベートな個人として、また選手や起業家として、自分の責任を振り返ることができた。自分の恵まれた立場を活用して、スポンサーと重要課題について話し合うことを約束する」 (c)AFP