【1月13日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は、チームOBのシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)氏がこの冬の指揮官就任を断ったため、少なくとも13日の練習は、引き続き去就が取り沙汰されているエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督が指揮することが分かった。

 現在カタール1部リーグのアル・サード(Al-Sadd)を率いるシャビ監督は、10日と11日にバルセロナのエリック・アビダル(Eric Abidal)スポーティング・ディレクター(SD)、オスカル・グラウ(Oscar Grau)最高経営責任者(CEO)と会談したが、関係者がAFPに明かしたところによれば、シャビ監督がすぐに古巣へ戻ることに合意しなかったため、両氏は12日にバルセロナへ戻ったという。

 しかしシャビ監督が近日中に、またさらに可能性の高い話としては、今季終了後の夏に交渉を再開する見込みはある。

 一方、バルベルデ監督は指揮官の座にとどまり、13日午前の練習にもこれまで通り姿を見せる予定だが、自身の就任中にシャビ監督の引き抜きを狙うという、クラブの失礼な行動に気分を害している可能性はあり、今後の対応が注目される。

 アビダルSDとグラウCEOは10日にカタールでシャビ監督と会談し、アル・サードが国内カップ戦の準決勝に勝利した後の11日夜にも話し合った。その時点では、シャビ監督が早ければ12日中には決断するのではないかとの臆測もあったが、かつてのクラブの象徴は時間がほしいと考えている。

 シャビ監督は、いくつかの面で動きづらい状況に置かれている。

 まず、本人は17日のカップ戦決勝でアル・サードを指揮することを望んでいる。また、シーズン途中からバルセロナを率いるのは難題で、チームはリーグ戦ではレアル・マドリード(Real Madrid)と勝ち点で並び、2月には欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)の決勝トーナメント1回戦で難敵ナポリ(SSC Napoli)と対戦する。

 また、クラブ内政治も考慮しなければならず、2021年の会長選への立候補を表明したビクトル・フォント(Victor Font)氏が当選するには、シャビ監督の存在がカギを握っているといわれている。(c)AFP/Thomas ALLNUTT